2010年 08月 09日
岩手・その3 葛根田川 2日目
お宿はこんな感じだったのだが…
確かに、夜中、足の指やら顔やら痒かった。けど眠い方が勝っていた。
朝、目覚ましを止めた途端、パニックになりかけた。ツエルト中に、何十匹とヤブ蚊がいるではないか。どの蚊も、もうおなかいっぱ~い!らしい。叩くと当然血がぺっとり。きりがないので、虫除けを乱射。
私もヤナッチも、鬼のように咬まれていた。数えてみたら50箇所を越える。許せないのは、顔までボコボコ…。この美貌をどうしてくれようか。
ツエルトの隙間から、こんなに入ってくるなんて…。せっかく持ってたんだし、虫除けしておきゃ良かった(涙)
ぎゃーぎゃーやっているうちに出発が遅くなってしまった。
二俣からは、徐々に源流っぽくなっていく。
この辺りは粘土のような地質になっていて、川岸の粘土質の壁に何やら丸いものが埋まっていた。ヤナッチ曰く「恐竜の卵」だそうで。
この壁も粘土っぽい。
んん?こんな上流に滝が…。右岸から巻く。
んんん?また滝が…。結構厭らしく、フォロー時はロープを出してもらった。
地図とコンパスを照らし合わせるも、やはり大場台地よりも西の方に来てしまっているようだ。
滝上の沢を詰めると、突然沢は終わる。ここからは伏水になる。
藪こぎもなく、ほどなく稜線の静かな登山道に出た。
湿原に出られなかったのは残念だったけど、まあ泥々にならなくて済んだと思おう。
靴も服も着替えて、登山道を歩く。関東森到着。
ここから大深岳手前の分岐まで、登山道だけどあまり歩かれていないのか、荒れ気味で倒木も多く、かなり歩きにくかった。
湿原もあるのだけど、踏み跡状の細い登山道があるだけで、どこでも入りたい放題の自然のまんま。モウセンゴケなんかもいっぱい生えているのだけど、こんなホッタラカシで大丈夫なのかな。
ようやく関東森分岐に到着。
ニッコウキスゲがいっぱい咲いていた。
手前が小畚山、その後ろにぽちっとあるのが三ツ石山。まだまだ遠いぞ。
小畚山の登り坂には、色んなお花が咲いていて、元気づけてくれる。
ハヤチネウスユキソウ。
ミヤマリンドウ。
三ツ沼を通り、
三ツ石山に向かう。とにかく素晴らしい景色が広がり、感動しながら歩く。
誰もいないのが、信じられない。
随分近付いた。
来た道をふり返る。なんとも優しい景色。
秋にはこの景色が紅葉してとても見事なのだそうだ。
三ツ石山到着!
三ツ石湿原の畔に佇む三ツ石山荘は、新しくて立派な小屋。
目の前に沼があって、とても綺麗なところ。こんな素敵な小屋に、お客さんは一人のお兄さんだけ。
お盆の時期だというのに、信州の山小屋では考えられない。お兄さんは地元の方で、暫く談笑し楽しく過ごした。
山荘からの下り道、今メジャーになっている三ツ石山への最短コースとの分岐からの道は、これもまた通る人が少ないのか、草が覆い茂り、なかなか歩きにくかった。
最後はヘッドランプをつけて、滝ノ上園地に戻る。
葛根田川も、その後の縦走も、素晴らしい景色の中を歩いた。
東北の山の優しい山容に、強く心を打たれた。
まだまだ知らない山がある。
こんな感激と出会えるから、山はやめられない。
by Koh_Chang
| 2010-08-09 23:58
| 山