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南アルプス・荒川三山~赤石岳

8/11-15

お盆休みはヤナッチと南アルプスへ。

8/11

夕方出発、深夜に畑薙第一ダム駐車場着。山の日の今日から入山する登山者が多いようで、既に駐車場は満車。まだ余裕のある路肩に駐車し、仮眠。

8/12

翌朝には路肩も含め、駐車場から溢れた車がエライことになっていた。対策を考えてほしいものだ。
東海フォレストの送迎バスは臨時の2便を見送り、当初の朝一7:30便に乗車。
バスを待っている間、TJARの選手が通り抜けて行き、皆で盛大な声援を送った。日本海から太平洋まで日本アルプスを踏破する超人レース。凡人では考えられない様な過酷な行程を駆け抜けてゆく。人間の生命力はどうすればあんなに強くなれるのだろう。

凡人は歩けば5時間かかる道をバスを利用し、椹島ロッジ下車。
本日の目的地千枚小屋までは、眺望もない樹林帯をひたすら登るのみ・・・。

とても背の高いナナカマド。紅葉したら綺麗だろうな。
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既に山は秋の花。トリカブトがたくさん咲いていた。
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ミヤマウイキョウ
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トウヤクリンドウは高山の秋の訪れを告げる花。
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千枚小屋のテント場。お盆休みはテント場の確保が大きな問題だが、南アルプスはまだましな方じゃないかな。
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8/13

千枚小屋からしばらく歩くと、ようやく夏山らしい景色が待っていた。
雲海にうかぶ赤石岳。
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ブロッケンで私も巨人族☆
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千枚岳から見た手前の丸山と荒川三山の最高峰、東岳。
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荒川三山は、縦走中にお花も楽しめる。白いトリカブトはここだけに咲いていた。
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可憐なタカネビランジ。南アルプスの花。
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爽やかな青空に恵まれた1日。
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東岳を振り返る。
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チングルマは綿毛に。
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チシマギキョウ。花びらの毛は空気中の水分を摂取するため…と聞いたような気がするのだが。
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秋は紫の花が多いかしら。タカネマツムシソウ。
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荒川小屋のテント場。到着時間が早かったのもあって、単独で張れる素敵な場所を確保。
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小屋の周りは、コバノコゴメグサがいっぱい咲いていた。
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8/14

深夜に雨。出発する頃には止んでくれた。
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天気予報に反して、雲がきれてきたぞ。昨日歩いた荒川三山を望む。
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今日もブロッケンを見ることができた。
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赤石岳へ向かう。
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富士山を遠望。
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頂上から歩いてきた道を振り返る。
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分岐から富士見平へ下る途中にもお花畑。シシウドいっぱい。
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タカネマツムシソウをTG4の顕微鏡モードで撮ってみた。
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富士見平からみた赤石岳方面。残念ながら、富士山は雲の中。
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赤石小屋から椹島ロッジまでの下りの長いことったら。眺望も花もない樹林帯は、次第に苦痛となり、暇つぶしのしりとりもいつの間にか無言で歩くようになった。
それでも足を動かしていたらゴールが来る。椹島ロッジに無事到着。お疲れ様でした!

送迎バスに乗るために、本日は食事つきのロッジで宿泊。嬉しいことに、お風呂もあるのだ♪
のんびりするために個室にして(+1000円/室)、お風呂に入ったら疲れも吹っ飛ぶ(かも)。
なんとヤナッチは風呂場で弟と遭遇。聖沢をつめて聖岳。釣りもまずまずだったみたい。

8/15

朝一のバスで駐車場へ戻る。
駐車場周辺は更に無法地帯となっており、張り紙を貼られている車もちらほら。少ない休みを確保して遠路遥々この地に来ている方々も多かろう。根本的な対策を考えてほしい。

雨がぱらつく中、帰阪。山行中の3日間はお天気に恵まれ、可憐な花々に励まされ、癒されながら壮大な景色を楽しむことができた。やっぱり山はえ~な~♪

さて。
この山域の計画を立てる上で少し面倒なのが、バス利用の場合は東海フォレスト傘下の山小屋に宿泊しない、ということ。テント山行の登山者にとっては、テントがあるのに小屋泊まりはもったいないし、混んだ山小屋の宿泊は眠るスペースの確保すら大変で、できれば避けたいものだ。実際、以前赤石沢を遡行して赤石岳避難小屋に宿泊した際には、非常に不愉快な思いをした。今回は日程に余裕があり、下山時にキャパの大きい椹島ロッジに宿泊できたので、特に問題なかったのだが、下山後すぐに帰宅できる方がいいよね?

しかし下山後バスに乗車するには、宿泊先のレシートが必要。かといって、コースタイムで6時間弱かかる林道を歩くのも、かなり辛い。で、お風呂のあるロッジに宿泊。。。

そもそもなぜ?
・畑薙ダムから先の林道東俣線は、特種東海製紙が所有する山域の私道。現在は静岡市が管理している。
・東俣線は、静岡市の南アルプスユネスコエコパーク条例により一般車両の通行が禁止されており、通行には静岡市の許可が必要。

<一般車両が禁止されている理由(静岡市HPより)>
1.林道東俣線は、日常的に業務利用する者に対して必要最低限の安全管理措置を講じた道路を供用することを目的とした路線であるが、急峻な地形とぜい弱な地質による落石、崩土、路肩決壊等が発生しやすく危険箇所が多いため、開設目的以外の車両の通行を必要最小限に抑える必要があるため。
2.南アルプスがユネスコエコパークに登録されたことにより、登山者や来訪者の増加が見込まれることから、地区の主要インフラである林道東俣線の車両の通行を制限し、林道の機能の保全並びに林道周辺の森林の有する多面的機能の保全及び自然環境の保全を図る必要があるため。
3.1及び2の理由から、全ての通行車両について通行の管理を行う必要があるため。

・この山域の管理を行う特種東海製紙グループの特種東海フォレストは、バス運送事業法に基づくバス運行者の資格を持ってないため、一般の乗合バスを運行できない。
・特殊東海フォレストは、管理する山小屋の宿泊者ための「送迎バス」として、静岡市から運行許可を得ている。

長くなってしまったが、つまり、宿泊者を乗車するバスなので、あの道路を走ることができる、というわけで、バスの乗客=宿泊者でないとアカンっちゅうことだ。

そしてもう一つ。リニア新幹線について。
静岡県のリニア走行区間は、全て南アルプスのトンネル内だ。その全区間は、特種東海製紙の社有地である。当然本坑トンネル掘削も社有地から。本坑は椹島ロッジの北、二軒小屋の先だ。ということは、あの林道を、工事車両が通行することになるよね?
残土、水、環境保護その他様々な問題を抱えつつも、始まってしまった大プロジェクト。

静岡県側から赤石、荒川を計画している方は、本格的な工事が始まる前に、できるだけ早く行った方がいいんじゃないかな。我々はまだ登っていない聖や光岳は長野県側から行く予定。ってまだ予定もないけど・・・

そうそう、今回、山でトレランの方を何人も見た。荷物そんだけ?という軽装で軽快に駆け抜けていくランナー。バスに乗り遅れたら、林道走ります、と爽やかに答える青年。重装備で重荷に喘ぐ、というイメージを覆す新しい登山者たち。山の楽しみ方は多彩である。
by Koh_Chang | 2016-08-16 18:28 |